飯尾醸造

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飯尾醸造は、創業は明治26年。京都・宮津のお酢屋さん。
128年ずっとお酢を造りつづけて、今の当主・飯尾彰浩さんで5代目になります。



宮津のきれいな水と豊かな土、寒暖の差がはげしい気候。この風土がいい米を作り、そしていい酢を造る秘訣。

「食は人が生きていく上で、一番大切なこと。 だから「おいしくて、しかも安全な最高のお酢」を造りたい。それが飯尾醸造の基本方針です。こうした考えから、お酢の原料となる農薬を使わないお米作りからたずさわり、そのお米を使って自社の酒蔵で杜氏が“酢もともろみ”(酒)を仕込み、その酢もともろみからお酢を造る、 創業からほとんど変わらない製法を今でも守り抜いています。



米から酢もともろみを醸し、その酢もともろみ(酒)で酢を造る……。昔から行われてきた日本古来のお酢の造り方です。 ただし、いまだにこんなやり方を守っているお酢メーカーは本当に稀です。 驚いたことに、400社余りある日本の食酢メーカーのうち、自社で製造の設備を持つのは3分の1以下。 設備を持たないメーカーでは高い酸度のお酢を仕入れてきて、水でうすめて販売しているのが実状です。また、製造設備を持つメーカーの中でも酢もともろみを造る酒蔵までも持っているところは、ほとんどありません。 米作りから手掛けるメーカーとなると、飯尾醸造さんだけ、と言われています。



富士酢の約束
原料のお米は無農薬の新米のみ。酢1リットルにつき、200gもの米を使います。
いい酢はいい米から。これが飯尾醸造の考え方。昭和39年から地元、京都・宮津の棚田で農薬を使わずにお米を作ってもらい、 その新米だけを原料にお酢を造っています。人里離れた棚田でわざわざお米を作るのは、他の田んぼで使った農薬や生活排水の影響を受けないようにするためです。「純米富士酢」はお米と水だけが原料の純米酢です。酢1リットルにつき200gのお米を使いますが、これはJAS規格の5倍量にあたります。 「富士酢プレミアム」ではさらにたくさんのお米を使っています。酢1リットルにつき、320g。JAS規格の8倍量にあたります。 たっぷりのお米で仕込んだお酢は、ただ酸っぱいだけでなく、コクと旨みが感じられます。

現行のJAS規格(日本農林規格)によれば、1リットルのお酢を造るのに40gのお米を使えば「米酢」と表示できることになっていますが、米だけからお酢をつくるには最低でも120gのお米が必要です。それに満たないものには、醸造用アルコールや各種の穀類を添加して造られているようです



自社の蔵で、杜氏が“酢もともろみ”(酒)も仕込みます
毎年冬になると、飯尾醸造の蔵では杜氏が酢もともろみ(酒)を仕込みます。麹づくりからはじまり、酒母づくり、そしてもろみ(酒)の仕込みと、約100日間泊まり込みでの作業。 できあがった酢もともろみ(酒)にはアミノ酸がたっぷり。これがこのあとお酢の風味をおいしくする決め手となります。お酢のメーカーで自社の蔵で酢もともろみ(酒)を造っているところは今となっては大変珍しいことです。

時間と手間はかかっても「古式静置発酵」でお酢を造ります
私どもでは「静置発酵法」により酢もともろみ(酒)をお酢に発酵させます。これはタンクの表面だけで酢酸菌が自然発酵していくのを待つ発酵法です。発酵だけで約100日間と時間はかかりますが、アミノ酸がとばず、まろやかな味のお酢に仕上がります。
多くのメーカーでは8時間から長くても数日で発酵が終わる速醸の「全面発酵法」を採用しタンクの中に空気を人工的に送り込んで発酵を促進させる手法をとります。農薬不使用のおいしい米を贅沢に使い、「静置発酵」で時間をかけて造った「富士酢」の味は、しっかり酸っぱいのにツンツンせず、まろやかです。 お米の芳醇な香り、濃厚なコクと旨みがあります。

実際に数値を分析すると、富士酢は酢酸の比率が低いことが分かりました。「酢酸」とは、強い酸味と刺激臭を持つ有機酸。揮発酸で、蒸発しやすい酸です。一般的な米酢は99%が酢酸ですが、富士酢は酢酸が86%で不揮発酸の乳酸、コハク酸、リンゴ酸など、穏やかな酸が多いのが特徴です。ツンとせず、酸が飛びづらいので酢飯にするとおいしさが長持ちすることを実感いただけると思います。



飯尾醸造の商品には量産品がありません。素材を選び、手間ひまを惜しまない作業を通じ、最高のお酢造りを貫くこと。
これが彼らの誇りです。